先日、友人の結婚式に参列しました。
友人代表スピーチをしたと言っても、内輪だけの二次会で読むスピーチでした。司会進行役の友人から依頼されたのですが、結婚する友人にはサプライズで用意してほしいとのこと。依頼された当初は責任を負いたくなくて断ってしまいました。結婚する友人のことは大好きで、一番仲の良い部類に入る人でしたが、如何せん、人前で話すことに自信がなく、せっかくの式、二次会を私のつたないスピーチで終わらせるのも嫌だったからです。気楽に参加したいという気持ちでした。
でも、断ってからしばらくして、式が近づいてきたとき、再度依頼を受けました。私しか適任がいないのだと言われたとき、どうして私は逃げているんだろうと思いました。
自分が嫌な思いをするかもしれないからやりたくないと考えるより、もし仲がいいと思っていた友からなにもメッセージがなかったとき、どんなに寂しいだろう、もしくはメッセージがあったとき、それだけでどんなにうれしくなるだろうかと友人目線になって考えてみました。
それで、これは友人がくれたせっかくの機会なのだと考え、腹をくくって受けることにしました。何かを変えたいと思っていた自分にとってチャンスだとも考えました。
それからは、友人との思い出をリストアップしてみたり、ネットでうまい文言を調べてみたり、図書館に行ってスピーチ・お手紙の書き方の本を読んで真似して書いてみたり、自分のできることは何でもやってみました。できた内容を司会進行役の友人やサプライズに協力してくれる友人に読んでもらい、感想を聞いたりもしました。
なんだかそのころには自然と、結婚する友人にいつもの感謝やこれからを応援しているという気持ちを伝えるだけだ、周りの人に伝わらなくても、友人一人に届けばよい、そんな気持ちになっていました。
当日は、やはり緊張もしてしまい、自分でも震えているのがわかりましたし、立ち振る舞いや話し方には自信がなさそうに見えてしまったかもしれませんが、(撮ってもらった写真を見るとうつむき気味だったことから)気持ちは相手に届けることができたと感じています。新婦にあてた手紙でしたが、新婦も新郎も少し涙を浮かべていてくれて、読み終わったとき、手紙を渡すととても穏やかな顔で私のことを見てくれていたからです。
この経験は、最近の私に少し「挑戦してみよう」という前向きな気持ちをくれています。自分が傷つくからという理由よりも誰かのためにやってみる、そういう経験が今の私には大切なのかなと思っています。
仕事でも、失敗が怖くてなかなか「手伝おうか」など声がかけられずにいるのですが、自分の失敗よりも相手に喜んでもらうことに目を向けてみようかなと思えています。